共同墓地内のお墓の撤去は出来ますか?

Q:「古くからある共同墓地を我々所有者が組合として自己管理しています。近年、お墓の承継者がいなくなったり行方がわからなくなり、管理料が支払われずに荒れているお墓が多数あります。墓地使用に関する書面は取り交わしていませんが、お墓を撤去して遺骨を移動することは出来ますか?」

 

承継者がいなくなり管理費用の支払われなくなった無縁墓であっても、墓地の管理者がお墓の承継者に無断で勝手に処分することは出来ません。

この場合には、墓地埋葬法に定められた無縁墓の改葬に関する手続きを経て、遺骨を他の合同供養塔へと移動したり墓地区画を更地に戻すことが出来ます。

ただし無縁墓改葬においても、後々のトラブルとならぬようにまずはお墓の承継者を探すことからスタートすることが大切です。

また、古くからの共同墓地の場合には、お墓の維持管理に関する契約書などを書面では取り交わしていないことがほとんどだと思います。
今後のためにも、これを機に他のお墓の現在の使用者全員と書面を取り交わしておくことが大切だと思われます。

 

 

 

改葬件数の推移

改葬件数推移
トップページの改葬件数推移グラフを新しい統計グラフのものに差し替えました。
改葬件数は年々増え、ここ数年は毎年8万件から9万件の改葬がおこなわれています。

このデータは衛生行政報告例の統計ですが、確認できる最も古い統計データの1997年と最新のデータである2016年のものとを比較してみますと、1997年の改葬件数が69,862件、2016年が97,317件となっております。
改葬件数はこの20年のあいだに約4割も増加したことがわかります。

 

1997年度の改葬件数
1997年度の改葬件数

 

2016年度の改葬件数
2016年度の改葬件数

 

 

 

無縁墓改葬手続きの看板作り

後継者のいなくなり管理費用などが支払われなくなったお墓であったとしても墓地管理者は勝手にお墓を処分することは出来ず、墓地埋葬法という法律に定められた手続きに則ってお墓の撤去をおこなわなければなりません。

その手続きのなかの1つに、公告看板を設置するという手続きがあります。

 

無縁墓改葬
材料を調達し、私が手作り。看板は屋外に一年間設置しますので風雨に耐えられるものでなければなりません。

 

無縁墓改葬 無縁墓改葬
思いの外、上手に出来ました。

 

後日、官報への公告日程にあわせてお墓に設置しに行って参ります。

 

 

 

 

墓地そのものの移転は出来ますか?

Q:「複数人で自己管理している山中の共同墓地全体を、もう少し維持管理のしやすい平地へと全てそっくりそのまま移転することは出来ますか?」

 

今般いただいたご質問は、数基ある共同墓地そのものを別の場所へと引越すことが出来るか、という内容でした。
お墓の引越しに伴い現在のお墓から別のお墓へと遺骨を移すには改葬許可証が必要となります。
また、その前提として新たに遺骨を埋蔵する場所は墓地として認められたところに限られ、許可なく自由に好きなところへと埋蔵することは出来ません。

そのため、今回のご質問の場合においては「墓地として使用できる許可を取得」し、その後に「改葬許可証を取得」するという二段階で考える必要があります。

現行法上では、原則として墓地を運営できるのは地方公共団体や宗教法人公益法人などに限られています。
墓地の経営ではなく自分の土地に自分のお墓を建てるのは問題なさそうに思えるかたもいらっしゃると思いますが、新たに墓地を作るには事前に許可が必要となります。
しかしながら、個人のお墓を建てる許可を得ることはよほど特殊な事情が無い限りは難しいと思われます。

絶対に不可能とまでは断言できませんが、個人や個人有志の共同のお墓を新たに作るのは例外的な場合を除き実務上はなかなか難しいと言われております。
そのためまずは市町村役場へとお話しをうかがってみていただくことがよろしいかと思います。